ドラマはイマイチ。原作は面白い『書店ガール』

書店閉店の危機に立ち向かえ!

拝啓、碧野圭先生へ

書籍のイメージ画像。

この本が出版された2007年の段階で、すでに本屋の存在価値はずいぶんと薄くなっていた。

こじんまりとした本屋はつぶれ、amazonという巨大モンスターの恐ろしさをじわじわと日本全体が味わっていたころだろう。


その頃に比べると、本屋の数はずっと、もっと減っている。

そんな本屋がつぶれることが珍しかった時代に書かれた本だが、今でも十分面白い。
ドラマ化もされているが、私はダンゼン原作小説を進めたい!


果たして、その奮闘はいかに!

ペガサス書房吉祥寺店には、アラフォー独身、パートからのたたき上げ。
婚期が遅れている理由がひとめで分かる副店長の理子と。

親のコネを使って、就職したイマドキ女子の亜紀が主人公だ。



まぁ、どこでにもありがちな協調性のない若人と、それに手を焼く中間管理職という図式があっという間に出来上がり、理子は亜紀の結婚式で言い合いをしてしまい気まずい仲に。

そんな二人が勤めるペガサス書房に閉店の危機が!

業績不振を理由に閉店する書店を、二人が協力して盛り上げるというのが本書の内容になっている。



当然、すったもんだがあるのだが、そこは実際に読んでみてのお楽しみだ。


面白いけれど“女子向け”

集まっておしゃべりをしているイメージ画像。
書店ガール、書店ガール2、書店ガール3、書店ガール4とナンバリングが続く人気の小説で。
潔いほどベタな展開が続いていく。


序盤は、女性ならではのドロドロが、
後半は会社社長のドロドロが。


まぁ、ありがちっちゃありがちな話だが、そこが面白い。
ただ、面白いけれど男性向けの“サクセス”は感じさせないのが残念。


働く女性を書いてはいるが……

書店ガールってぐらいだから、読者ターゲットは女性。
書店で働く女性の姿を描いてはいるものも、本屋という設定だからどーも地味。


アイディア勝負とか、画期的な企画を!っていう派手な展開が欲しかったかな、と。


男である私からすればそこらへんが微妙。
だいたい、最後の終わり方も気に食わない。



それでも、次回につながるからいいけれど、もうちょっとケレン味が欲しかった。
ただ、ドラマよりもしっかりとしたつくりになっているので、興味がある人はぜひ読まれてみてはいかがだろうか?


作者の情報

碧野圭(あおの けい)

フリーライターとして主にタウン誌やアニメ誌にて活動。
後にライトノベルの編集者を務め2006年『辞めない理由』で小説デビューを果たす。

2014年に『書店ガール』シリーズで第3回静岡書店大賞の「映像化したい文庫部門」大賞を受賞。

主な著書に『銀盤のトレース』『失業パラダイス』などがある。

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