ライトなコメディ小説『 陽気なギャングが地球を回す 』

映画よりも小説が好き

拝啓、伊坂幸太郎先生へ

ギャングのイメージ画像。

ヒットメーカーであり、文学の香りがする独自の作品を多く執筆されている伊坂幸太郎先生。

彼の手がけた作品のいくつが映画化したのだろうか。
一時期、かなりハマっていたため、映画も小説もむさぼるように読み漁ったが、仕事が忙しくなり、最近まで彼の小説を読む機会がなかった。

今回は、ひさしぶりに本屋で出会った『 陽気なギャングが地球を回す 』をご紹介したいと思う。

まさに陽気なギャングたち

だいぶ前に映画化もされたので、ご存知の方も多いかも知れないが、先に言っておくと、私は映画も好きだが、小説版も好きだ。

映画も、あの豪華キャストの名演を見ることが出来たので、個人的には良かったと思うのだが、どちらかと言えば小説版の方が良い。


さて、小説の紹介に戻る。

口から出るのは嘘ばかりの演説好きの男や、正確な体内時計の持ち主。
天才スリ師と、リーダーの他人の嘘を見抜く男。

そんな彼ら” 陽気なギャングたち ”はロマンのないありきたりな強盗を繰り返していた。

しかし、ある強との逃走中に他の車と接触事故を起こしてしまう。
しかも、事故を起こした相手は、偶然にも同じ日に現金輸送車を襲撃した別の強盗団だった。


果たして、陽気なギャングたちの運命はどうなってしまうのだろうか?

個性的で面白い面々に愛着が湧いて、湧いて!

強盗を繰り返す彼らは、一応犯罪者なのですが、なんというかユーモラス。
強盗という大犯罪の首謀者たちなのにも関わらず、軽快な語り口で、まるで何かのショーを計画しているかのようでもある。

どろどろとした犯罪やサスペンスではなく、軽妙洒脱なクライム・コメディなので、軽い気持ちでサクサク読めるのが、これまた嬉しい。

続きが気になる!読む手が止まらない

ピストルのイメージ画像。

伊坂幸太郎作品の多くに言えることだが「 これからどうなるんだろう? 」というワクワクが止まらない点が一番大きい。

「 えっ! 」とか「 なんで 」とか色々考えてしまうが、巧妙なプロットと張り巡らされた伏線の見事さに、嫉妬を通り越してもはや崇拝してしまうレベルだ。

それに、今回の作品は、人によっては「 クスリ 」と笑ってしまうのではないだろうか、というぐらいコメディタッチに書かれている。

シリアスな部分もあるには、あるのですが、重たい話ではないので軽い気分で本を読みたい人には打ってつけでしょう。

テンポも良く、小説が苦手という人にもオススメしたい作品ですね。

作者の情報

伊坂幸太郎(いさか こうたろう)
『オーデュポンの祈り』で新潮ミステリー倶楽部賞を受賞してデビューを果たす。
以後、吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞を受賞し、直木賞候補にも連続してノミネートし、もはや各種ランキングの常連。

主な著書に『重力ピエロ』や『チルドレン』などがある。

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